みなさんこんにちは!
持久的トレーニングの効果を高める方法として「Sleep-Low法」をご存じでしょうか?代々、感覚的に行われていることでもありますが、今回は理論と私の経験談からお話したいと思います。
- なかなか体重が落ちない人
- 朝練の強度を上げずに効果を上げたい人
- マラソンで後半失速しやすい人
Sleep-Low法とは
言い換えれば、エネルギーが枯渇している状態で朝練をしよう!ということです!
長距離やマラソンにおいてパフォーマンスが大幅に下がる原因として骨格筋のグリコーゲンが枯渇することがわかっています。パフォーマンスの低下を図るには次のことが挙げられます。
① 運動前に体内のグリコーゲン貯蔵量を増やす
② 運動中のグリコーゲンの使用量を減らす
①はよく「グリコーゲンローディング」と言われるものですね!
そして②が今回お話するSleep-Low法になります!
エネルギー源として筋肉中に蓄えられる筋グリコーゲンと脂質がありますが、脂質よりグリコーゲンの方がエネルギーに変換されやすいことがわかっており、脂質より先にグリコーゲンがエネルギー源として利用されます。また、脂質をエネルギー源として利用する場合でもグリコーゲンが必要となるため、グリコーゲンが枯渇してしまうと脂質もエネルギー源として使えなくなり、パフォーマンスが低下してしまうということです!
Sleep-Low法を実践することによって、エネルギー源として脂質を優先的に使用する身体に変えることができます!
前提として朝練と午後練がしっかりこなせることが挙げられ、その上で練習効果を高める方法の1つとして考えていただきたいです。
ミトコンドリアが増えるとどうなるの?
ATPとは筋肉を動かすためのエネルギーだと思ってもらって大丈夫です!
① 筋肉内にあるクレアチンリン酸(CP)からつくる
② 筋グリコーゲンを分解してつくる
③ 酸素を利用してつくる
①と②はいわゆる無酸素系と呼ばれるものでATPの合成速度が速いのですが、作られるATP量が少ないため、マラソンや長距離種目では主に③が用いられています。
つまり、ミトコンドリアが増えることによりレースの後半までエネルギーを供給できるようになります!
具体的な取り組み方
ここでは私が取り組み方をご紹介します!
- 大学生になって太りやすくなり、体重が減らなくなったから
- 朝に弱く、朝練では質を追うことができないため
体重管理をしやすくするためと少しでも朝練の効果を高めるために始めました!
実践していることは「夜ご飯の炭水化物を抜く」ことです!
実業団などの高いレベルでは、朝練の質も高くなるためしっかり3食食べて、回復を図る必要がありますが、私のような朝練の質を追えないという人や体重管理が難しいという人など個人で自由の利く人向けです。
研究では1週間から効果が得られることがわかっているのでまずは1週間頑張ってみましょう!
注意すること
ここまでSleep-Low法について効果と取り組み方についてお話しましたが、大前提としてトレーニングの質が低下してしまいます。「暑熱下でのトレーニング」で暑さとトレーニング強度はトレードオフの関係と書きましたが、これもトレードオフの関係になるということです!
また、筋グリコーゲン濃度が低い状態でトレーニングを行うため、たんぱく質の分解も考えられます。
- 朝練の質は求めない → ペースよりも時間
- 朝と昼はしっかり栄養を摂る → 朝練後にプロテイン
はじめの1週間は空腹感がきついかもしれませんが、1週間もすれば慣れてきます。慣れてきたら、ペースより運動時間を長くすることにより、より脂質代謝を促すことができると思います!
そして、朝練後にプロテインを飲むなどして栄養を摂るようにしてください。通常の食事の中で摂るより、筋グリコーゲンの回復が早くなります!
最後に
いかがでしたか?
朝練は朝ごはんを摂る前にした方がいいと言われますが、それを論理的かつもっと効果的に行っていただければと思います。
Sleep-Low法も練習強度とトレードオフの関係になりますので、朝練の自由度が高い人は積極的に取り組んでみてください!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!
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